オーケストラがやって来た
懐かしい映像を入手しました。 『オーケストラがやって来た DVD-BOX 』4巻セットです。ややお高いのですが、つい懐かしくて買ってしまいました。
1972-1983年放送、山本直純・小澤征爾と新日本フィルハーモニー交響楽団の共演による伝説の音楽番組です。子どもの頃、よく家族で見ていました。オーケストラの魅力を分かりやすくお茶の間に届けてくれた、楽しい番組でした。
山本直純氏、当時はただの「ヒゲのおじさん」と思っていたけれど、経歴を見たらすごいサラブレッドなんですね。そんな人がサーカスの団長みたいな格好で、情熱的にファミリーコンサートをやっている。
その姿が色々な人を動かしたのでしょう。アイザック・スターンや中村紘子をはじめ 蒼々たる顔ぶれが出演しています。しかし、それだけのメンバーが全く偉ぶっていないのがこの番組のすごいところです。番組の主旨を理解してのことだったのでしょうか。
客席に向かって誠実に語りかけるバイオリニスト、アイザック・スターンの言葉が印象的でした。
”あなたたちは、我々を必要としている。音楽を聴くために。 だけど音楽家は、あなたを必要としている。聴いて貰うために。 それがなかったら、我々は存在価値が何もない。 だから皆さん、いてくれてありがとう。”
今、国際コンクールで日本人が次々と優勝しているのは、この時代に撒かれた種が
実った成果なのでしょう。豊かな時代でした。