音感は一生もの
生徒さんが辞めないことで有名なお教室に通っている方に、試しに先生が何と言って引き止め(いえ、説得)ているのか聞いてみたら(^^;、答えは「ここで止めたらゼロになります」でした。
うちの教室では言ったことがありませんが、スポーツや習い事の世界では「1日休めば3日遅れる」という言葉がありまして、体を動かさなければ衰えるのは自然の摂理です。(またやれば復活するんですよ!)私はピアノの例しか知りませんが、演奏技術の上達は25歳がピークと言われていて、コンクールの年齢制限も大体その辺です。トレーニングの技術が発達すれば、こういうのもいずれ更新されるのでしょうが、ものにはやり時があるという事ですね。
ところで、時間が経っても変わらない能力というのがありまして、それが音感です。いわゆるソルフェージュです。ソルフェージュというのは、音を聴きとったり正しい音程で歌ったり、楽譜に書いたり、リズムを叩いたり。いわば音楽の読み書きみたいな練習です。これは一度身に着けると衰えないですね。ずっとやらなければ多少は落ちるのでしょうが、専門家でなければ気にならないレベルでしょう。
楽器の練習をしていれば音感やリズム感はある程度自然に身に付きますが、あえて時間を割いてソルフェージュに力を入れているのはそうした理由もあります。いつかピアノを止めてしまっても、将来、何か役に立つ物をお土産に持っていって欲しいですからね。桃太郎にきび団子を持たせたおばあさんの気持ちと同じです。
HPで説明しているので、うちに来られる方は最初からソルフェージュにご理解のある方ばかりですが、これから始める方は、もしかしたらソルフェージュの時間、ピアノに触らないし無駄だと思っていらっしゃるかも知れません。
ですがお母様、実はこの練習が一番お得です(笑)
一度覚えれば一生使えるのですから。そして、耳の訓練は小さいうちがやり時です。もしもお子さんが「これ何でやるの?」と聞いてくるようでしたら、「お得だから」と言って煙に巻いてください。(冗談ですよ)
楽しみましょう、いずれ役に立つと思って。
後でやって良かったと、思ってくれたら嬉しいな。